<接客しながら>描くとき、私が思うに3通り。
1.お客様は希望とするイメージを持っている。あるいは秘めている。
(表現できる方もいらっしゃれば、出来ない方もいらっしゃる。)
2.イメージはないけれど、何か違う形にして身に着けたいと思っている。
3.安ければやってみたいと思っている。
このお客様は、何を望んでいて、どう提案すれば喜んで頂けるか。
聞いてみる、サンプルを見せてみる、どんな商品に目を留めているか様子を覗う。
まずは日常使えるシンプルなもの、
ちょっとお出かけ用の華やかなもの、
何か意味を持たせたもの、
あるいはバランスよく見栄えよく、石を魅力的に見せるにはどう留めるか?
石は弱くないか?
工賃を抑えるためには、どうするか?
工程は、どうすれば省けるのか?
デザイン重視、素材重視、加工性重視・・・
などなど。
そう考えると、幾通りかのパターンが浮かんできます。
(あるいはなにか手がかりを掴んで発展させます。)
そうして、幾つかのデザインをご用意してお見せするのが、私のいつものやり方です。
<企画商品>の場合は
デザインそれぞれにテーマを持たせるか、大きく目的を持たせるか。
どの世代の方に向けて発信するのか、
どのような時に着けて欲しいか、
価格帯はどのくらいに設定するか。
やっぱり一つの石に対して、幾つかのデザインを考え、吟味します。
そして、デザイナーの意図と、職人の技術、会社の方向性がマッチすると、
新作商品として受け入れられますし、
お客様の反応が良ければ定番商品として動き出します。
デザインストックのあるショップは、お客さまにとっても親切だと思います。
接客担当者はお客様の想像力に刺激を与え、上手に説明が出来るとイメージが伝わりやすくなります。
そういうことで、沢山描くことはとっても重要です。
落書きでもなんでも、アイデアは必ず残しておいて、使えるときに使えるように、整理しておきましょう。